ハダースフィールドの“フェイク”ユニフォーム【写真:Getty Images】
イングランド2部(チャンピオンシップ)のハダースフィールド・タウンが発表した新ユニフォームが「史上最悪」だと評されるなど物議をかもしたが、そのデザインは“フェイク”であることが2日後に明らかにされた。
昨季のプレミアリーグで最下位に終わり、チャンピオンシップ降格が決まったハダースフィールド。今月17日に2019/20シーズンに向けた新デザインのホームユニフォームを発表したが、そのデザインがファンに大きな衝撃を引き起こした。
発表されたデザインは、チームカラーである青と白の縦縞のユニフォームの前面に「たすき掛け」の形で斜めに白い帯が入り、そこにスポンサーであるベッティング会社「パディ・パワー」のロゴが大きく入れられたもの。「メインスポンサーの緑のロゴがシャツの胸に誇らしげに飾り付けられる」とクラブは説明していた。
たすき掛けのデザイン自体はペルー代表やアルゼンチンのリーベル・プレートなどの例もあるが、スポンサーロゴを入れる領域として用いられるのは異例。18日の練習試合で実際に着用されたこのユニフォームに対し、ファンからは「史上最悪」などの酷評が噴出していた。
だがクラブは翌19日、このデザインが“フェイク”であることを明かした。実際の意図は全くの正反対であり、ユニフォームにスポンサーロゴを入れるべきではないというパディ・パワー社のキャンペーンの一環だった。実際の新ユニフォームとして、縦縞のみでスポンサーロゴのないデザインが改めて発表されている。
「サッカーにおけるユニフォームスポンサーは行き過ぎている。スポンサーがサッカーに果たすべき役割があるのは事実だが、ユニフォームは神聖であるべきだ。他のスポンサーにもキャンペーンに加わってほしい。我々はスポンサーとして自分たちのいるべき場所を分かっている。それはユニフォーム上ではない」とパディ・パワー社幹部は英メディアにコメントしている。
練習試合で着用されたフェイクデザインのユニフォーム15着はオークションにかけられ、収益はチャリティーに寄付されるとのことだ。
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