自信を失っていた選手の復活も
ほかに成長した若手選手でいうと、若干18歳ハドソン=オドイも忘れてはならない。アカデミー時代は圧倒的なパフォーマンスを見せ、アントニオ・コンテ前監督の下でプロデビューを果たす。すると昨季のプレシーズンでは、爆発的なスピードを活かした突破力で際立った活躍を見せることに。
序盤戦はあまり出番がなかったものの、冬以降はリーグ戦での出場が増え、最終的にはサッリ監督も「オドイはウィリアンやペドロと同じレベルで考えている」とコメントを残している。
その証明ではないが、30節のウォルバーハンプトン戦では、1点ビハインドの状態からウィリアンを差し置いて途中投入されている。
また26歳という年齢は、もう若手にはカウントしないかもしれないが、アントニオ・リュディガーにとっても飛躍の一年になった。身体能力の高さをいかして対人戦の強さを発揮しつつ、カバーリング範囲の広さも見せつけた。
3人ほどのインパクトはないかもしれないが、アンドレアス・クリステンセンにも成長の跡が見られた。17/18シーズンのチャンピオンズリーグ・バルセロナ戦で、勝利を逃す致命的なパスミスを犯して以降は、自信なさげなプレーに終始し、小さなミスを繰り返していた。しかし18/19シーズンはカップ戦を中心にプレー時間を増やすと、リュディガーが負傷離脱したシーズン終盤には安定した守備で穴を埋めるようになる。
実際、ヨーロッパリーグ決勝では、アーセナルのエメリク・オーバメヤンが無人のゴールにボールを蹴りこもうとしていた場面で、身を投げ出してゴールを死守。チームの勝利に貢献している。
また徐々に自信も回復したのか、今までは少なかった攻撃に繋がるロングフィードを蹴る場面も増えたのも良い傾向である。
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