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日本代表 5年前

杉岡大暉に芽生えた「ある思い」。ベルマーレの星が世界の舞台で得たもの【コパ・アメリカに挑んだ若き日本代表の今(2)】

ブラジル代表の優勝で幕を閉じたコパ・アメリカ2019(南米選手権)。東京五輪世代の選手中心に挑んだ日本代表は、グループリーグを2分1敗で終え、ベスト8入りを逃している。それでも、若い選手たちにとっては収穫の多い大会となったに違いない。そんな彼らはコパ・アメリカというビッグトーナメントを経て、現在は所属クラブでどのような時を過ごしているのか。第2回は湘南ベルマーレのDF杉岡大暉。(取材・文:元川悦子)

シリーズ:コパ・アメリカに挑んだ若き日本代表の今 text by 元川悦子 photo by Getty Images,Shinya Tanaka

曹貴裁監督からも「目に見えて変化した」

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日本代表としてコパ・アメリカ全3試合にフル出場した杉岡大暉【写真:Getty Images】

 5月26日ヴィッセル神戸戦から5連敗という泥沼に陥り、J2降格圏転落危機に瀕していた湘南ベルマーレ。しかし7月7日の名古屋グランパス戦勝利でトンネルから抜け出し、14日の神戸戦も連勝。アンドレス・イニエスタやダビド・ビジャという世界トップ選手を擁する相手から勝ち点3を手にする原動力となったのが、決勝点となる2点目をマークした左ウイングバック・杉岡大暉だった。

「原点に戻ると言うか、極端にタテへ行く方向にしてみようという感じだったんで。今までもベースはありましたけど、どこかつなごうという意識が強くなっていた。チームが強くなるためには必要なことですけど、1回ほぼ100%原点に返ってやろうと。割り切ってやれたからこそミスもポジティブなものばかりだったし、いい空気が流れてました」と自ら勝利を引き寄せた背番号5は力を込めた。

 6月のコパ・アメリカ2019にA代表として参戦し、3試合フル出場を果たしたことで、曹貴裁 (チョウ・キジェ)監督からも「目に見えて変化した」と言われる杉岡。準々決勝進出の道はあと一歩のところで断たれたものの、チリ、ウルグアイ、エクアドルという強豪相手に1対1の守備では負けないところを随所に示した。そこは本人も自信を抱いた点である。

「やっぱり1対1のところが一番、手ごたえがあります。ただ、それは近くで対応できた時に限ったこと。僕の中では近い距離で対峙できた時はある程度はできたのかなと。ただ、逆に行けなかった時は好き放題やられたイメージがある。今まで考えていた以上に近くにいかなきゃいけないなと思いました」と杉岡は神妙な面持ちで言う。

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