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マンU、モウリーニョが残した負の遺産の真相。引き継いだスールシャールはいかに苦しんだか【18/19シーズン総括(8)】

シリーズ:18/19シーズン総括 text by 内藤秀明 photo by Getty Images

ファリアとの決別

 選手のモチベーションも地に落ちていたが、それ以上に失敗の要因になったのは、モウリーニョの右腕であるルイ・ファリアの退任である。約20年間も共に栄光の道を歩んできた盟友との別れは、モウリーニョサッカーのクオリティを著しく落とした。

 コンディショニング、戦術的なトレーニング、スカウティング、選手との折衝など、ほとんど全ての仕事に携わっていた男がいなくなったことで、あらゆる面が機能不全に陥った。

 最も顕著に現れたのはコンディション面だ。それでなくともワールドカップイヤーということもあり疲労の蓄積もある中で、チャンピオンズリーグやリーグ戦などが続く過密日程を乗り切ることは非常に難しい。その上に核となる指導者がいなくなったのだから、崩壊は必然だった。

 しかもユナイテッドの選手たちは、テクニカルな選手よりもフィジカルな選手が多いのもまた災いした。売りであるスピードや当たりの強さを、コンディション不良もあり100%発揮できない。

 それでなくとも怪しかったモウリーニョの首は、ファリアがいなくなった時点で、切られることは時間の問題になっていたのだろう。

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