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マンU、モウリーニョが残した負の遺産の真相。引き継いだスールシャールはいかに苦しんだか【18/19シーズン総括(8)】

シリーズ:18/19シーズン総括 text by 内藤秀明 photo by Getty Images

バーンリーを相手に勝利はしたものの…

 バーンリーは古き良きブリティッシュスタイルを未だに貫くチームで、その徹底したロングボール戦術で相手を苦しませることが多い。事実、そのスタイルで一昨シーズンは7位に食い込むことに成功している。

 ただし昨シーズンは慣れないヨーロッパリーグ予備予選を戦ったこともあり、シーズン序盤は絶不調だった。明らかにコンディション不良で、過去には幾度となく上位チームを苦しませた怖さが感じられない。3節消化していた戦前の時点で未勝利かつ7失点というボロボロの状態だった。当然、ユナイテッドは普通に戦えば、普通に快勝できる相手だった。

 にもかかわらずモウリーニョは、ユナイテッドの良さを生かす選択ではなくバーンリーの良さを潰す選択肢をとった。屈強なストライカーである、クリス・ウッドの良さを消すために、空中戦の強さに定評のあるマルアン・フェライニを中盤の底に配置。自チームのビルドアップを捨てて、守備面を強化した。

 1試合だけ見ればこの選択自体は悪くない。この戦術は確かに機能し、2-0でユナイテッドは勝利を収めている。しかし内容は非常に凡庸で、見ていられないものだったのも事実だ。そんな試合が何度も続き、小さなストレスが重なって山となり、最終的に爆発したのは自然なことだったと言える。

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