リスペクトし過ぎる戦術選択
チャンピオンズリーグはベスト8で敗退、リーグも6位でフィニッシュ。この結果はマンチェスター・ユナイテッドとしては物足りない、と言わざるをえない。
ジョゼ・モウリーニョ監督は、3年目に必ず失速するというジンクスの通り、ユナイテッドでも3年目にチームをコントロールできなくなってしまった。そうなってしまった理由はいくつもある。
一つ目は徹底して相手の良さを潰すスタイルが、ユナイテッドには馴染まなかったことだろう。1年や2年は我慢できたかもしれないが、3年目にもなるとさすがに辟易としてしまったようだ。
さすがにユナイテッドクラスのクラブに所属する選手としては、相手ありきの戦い方を選択することに抵抗感がある。自分たちの能力に自信があるからだ。ダービーなど大一番のみ、であれば選手も不満をぐっとこらえることができたかもしれない。
しかし頑固なポルトガル人監督は、相手がどこであれ常に相手主体の戦い方を選択した。わかりやすい事例は、昨年9月に行われたプレミアリーグ第4節のバーンリー戦だろうか。
【次ページ】バーンリーを相手に勝利はしたものの…