コパに挑んだ経験をどう生かすか
現在の横浜FMでは順風満帆な状況とは言い切れないが、同じ世代の久保や阿部、板倉滉や堂安律らのように海外移籍に踏み切るべきかというのもまた難しい。
今のところ、具体的な話は表面化していないが、「チャレンジするのか、Jで実績を積む方がいいかというのはみんな悩んでると思う。答えは出ないと思います。周りが行くから行くとかじゃないと思うし、タイミングだったりいろんな要素があると思うので」と本人も言葉を濁していた。
もともと海外志向のある選手だけに、近い将来の移籍はありえるだろう。思い切った挑戦に踏み切るにしても、横浜FMで戦い続ける道を選ぶにしても、コパというビッグトーナメントで堂々と自分の強みを発揮し、2ゴールというインパクトを残したことは大きな自信にしていい。
「あの大会にA代表として出場して気付いたのは、自信を持って試合に挑むことの大切さ。ただ、Jリーグはコパの戦いとは違った難しさがあるので、そこは頭を切り替えてやらないといけないと思います。自分がどうすればよりいいパフォーマンスを出せるか。それを考えながらやっていきたいです」
地道なアプローチを続け、少しずつ進化し、ゴールに直結する結果を残してこそ、1年後の東京五輪、そしてA代表定着が見えてくる。コパに参戦した経験をどう生かすのか。自分自身をどう変えていくのか。三好康児にはまずそこに集中し、停滞感を打破してほしいものだ。
(取材・文:元川悦子)
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