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日本代表 5年前

三好康児、世界を驚愕させた男もマリノスでは…。苦境を乗り越えるために、求められることは?【コパ・アメリカに挑んだ若き日本代表の今(1)】

シリーズ:コパ・アメリカに挑んだ若き日本代表の今 text by 元川悦子 photo by Getty Images,Shinya Tanaka

強力な3枚看板。序列を変えるには?

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所属する横浜F・マリノスではベンチを温めることも少なくはない【写真:Getty Images】

 今季の横浜FMが好調を持続していて、同じ陣容で戦った方がより安定感のある戦いができるという指揮官の判断が大きいのだろう。ただ、コパのウルグアイ戦で2ゴールを挙げ、世界を驚愕させた才能ある点取り屋が控えに甘んじているのは、どうしても物足りなさが拭えない。同じコパ組の久保建英がレアル・マドリー、安部裕葵がバルセロナへ移籍するという華々しいニュースが流れている今だからこそ、よりその印象が強まるのだ。

「(スタメンで出られないのは)チームのやり方だったり、いろんな要因があると思います。自分自身がもっともっとアピールしないといけないという部分ももちろんある。やっぱり一番大事なのは結果を残し続けること。チームが好調な中、スタートであろうが、後から出ようがつねに準備するってところだけは大事かなと思います」

 三好本人もこう強調するように、アシストやゴールという目に見える結果を増やすことしか序列を変える術はない。浦和戦で三好と交代したトップ下のマルコス・ジュニオールは今季8ゴール。まだ3点しか取っていない彼自身よりも数字を残している。

 右ワイドに陣取る仲川にしても8点とチームに不可欠な得点源になっている。エジガル・ジュニオを含めた3枚看板の一角を崩すくらいのゴールラッシュを見せなければ、早期の定位置確保は叶いそうもない。そこを背番号41も十分に理解しているから「結果を残し続けること」の重要性を口にしたのだ。

 アタッカーが厳しいポジション争いを強いられるのは日常茶飯事だ。もともと彼はジュニア時代から過ごした川崎フロンターレで思うように出場機会を得られず、昨年は北海道コンサドーレ札幌、今季は横浜FMへレンタル移籍している選手だ。

 川崎F時代は家長昭博や阿部浩之らがひしめく強力アタッカー陣の壁を乗り越えられずに苦悩の日々を強いられた。「川崎の方がもっとレベルが高かったし、今よりもずっと苦しさを感じていた」と本人も述懐する。その経験があるから、今、何をすべきかをしっかりと考えられるに違いない。少しの挫折で打ちひしがれるほど、三好康児という選手はやわではないはずだ。

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