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レアル、監督解任2度のドタバタ劇。ロナウド移籍の穴は名将ジダンでも埋められず【18/19シーズン総括(7)】

シリーズ:18/19シーズン総括 text by 加藤健一 photo by Getty Images

ロナウドの穴を埋められず

 公式戦で年間平均50ゴールを生み出してきた絶対的エースが抜けた今季は、最後までその穴を埋めることはできなかった。リーグ戦ではカリム・ベンゼマがレアル加入後2位タイの21得点をマークしたものの、ガレス・ベイルは8得点、アセンシオはわずか1得点。ロナウドの背番号7を継いだ新加入のマリアーノ・ディアスも3得点と期待に応えられず。チームの総得点は今世紀最低の63に終わった。

 ジダン前政権でCL3連覇の立役者となったGKケイロル・ナバス、DFセルヒオ・ラモス、DFマルセロ、MFルカ・モドリッチ、FWベンゼマといった選手たちは30代となり、主力の高齢化は顕著になっている。

 10月までBチームを率いていたソラーリは、若い選手たちを起用しようという意図が垣間見えた。昨夏にレアル・ソシエダから加入したアルバロ・オドリオソラはダニエル・カルバハルとポジションを争い、公式戦22試合に出場。序盤はBチームで経験を積んだヴィニシウスも徐々にトップチームで出場機会を増やした。

 反対に、クルトワ加入によってナバスはカップ戦要員となり、マルセロはベンチを温める機会が増えた。しかし、3月にジダンが監督再登板を果たすと、ナバスとマルセロは再び居場所をベンチからピッチに移している。世代交代という課題は今後へと持ち越しとなっている。

 シーズンを通じてドタバタを繰り返したレアルは、ジダンの下で再び覇権を取り戻すことができるのだろうか。

(文:加藤健一)

【了】

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