「非常に大きなゲームになった」(鬼木監督)
だが「家長(昭博)と守田(英正)を使ってこなかったのは、ちょっと想定外ではあったんですが。(代わりに)先発で使った下田がセットプレーのキッカーでアシストをしたので、そういう意味では川崎がしてやったりというゲームだったのではないかなと思っています」とがっくり。
ボランチに入り2アシストと躍動した下田、そしてMF齋藤学にもゴールを決められ、計算を完全に狂わされてしまった。川崎Fの持つ分厚い選手層が勝利を引き寄せる一因になった。
3-0と完璧とも言える勝利で、首位・FC東京との勝ち点差は4に縮まった。しかも残り試合は1つ多い。「完封できたことは1つよかったし、何といっても3点取れたのは非常に大きかったですね。得点だけではなくて、それ以外のところでもかなり前半から激しくプレッシャーに行って、ライン上げてコンパクトにというところを、今日は90分通して高い集中力でできた。本当に素晴らしいゲームでしたね」と谷口。
「でも、これがスタンダードというか。(試合が)終わってからも話しましたけど、各々選手も感じているし、これを常にやっていかないと。いい意味でスイッチが入った、今後につながるゲームができたのではないかと思っています」と続けた。
全員が連動した前線からのアグレッシブな守備を軸とする、確固たる戦い方を再確認した川崎F。「勝敗はたまたまついてきたかも知れないですけど、このあとの戦いという意味で言うと、非常に大きなゲームになったと思っています」と鬼木監督。3連覇への道筋が見えてきた。
(取材・文:下河原基弘)
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