CLベスト8で敗退。失敗のシーズンに
前人未到のリーグ8連覇を果たしたユベントス。「セリエA優勝は必須」という大きなプレッシャーに打ち勝ってその目標を達成した点は、大きな評価に値するだろう。しかし、2018/19シーズンにおけるユベントスが成功を収めたのかと言えばそうではないはず。今季最大の目標であったCL制覇を果たすことができなかったからだ。
マンチェスター・ユナイテッド、バレンシア、ヤング・ボーイズと同組になったユベントスは、6戦4勝2敗の成績を収め首位で決勝トーナメント進出を果たした。勝負のラウンド16では、スペインのアトレティコ・マドリーと激突することになった。
ワンダ・メトロポリターノで行われた1stレグはアトレティコの堅守に手を焼き、セットプレーからホセ・マリア・ヒメネス、ディエゴ・ゴディンの2CBに得点を許して0-2で敗北。いきなり窮地に立たされた。
それでも2ndレグは「CL男」が躍動。27分にC・ロナウドが強烈なヘディング弾を叩き込むと、48分にも再び背番号7が得点。2戦合計スコアを振り出しに戻したユベントスは84分にPKを獲得し、これをまたもC・ロナウドが沈めた。試合はそのまま終了し、ユベントスは大逆転でベスト8入りを決めたのである。
しかし、敗退濃厚な状況から見事な逆転劇を披露し、勢いをつけたユベントスであったが、その歓喜もすぐに落胆へと変わる。ベスト8で対戦したアヤックスに2戦合計スコア2-3とされ、大会から姿を消すことになったのだ。
1stレグを1-1で終えることに成功したユベントスであったが、2ndレグはアヤックスのクオリティに圧倒され、ホームで1-2で敗北。若きタレント集団の勢いを止めることができなかったのだ。
CLベスト8敗退という事実は、サポーターに大きなショックを与えた。アトレティコとの一戦を劇的な形で勝利し、雰囲気が良かっただけになおさらだ。現地紙もユベントスのベスト8敗退を酷評していた。
さらに同クラブはコッパ・イタリアでもアタランタに敗れていたため、この時点でタイトルはリーグ戦の1つのみに絞られる形となった(スーペル・コッパを除く)。これだけの戦力を揃えながらわずか1つのタイトルしか獲得できなかった2018/19シーズンは失敗と言わざるを得ない。