各監督のVARへの反応とは
ちなみに各チームの監督たちはどのように考えているのだろうか。まず王者マンチェスター・シティのペップ・グアルディオラ監督は早い段階から「審判を助けるもの」として導入に賛成。一方でトッテナムのマウリシオ・ポチェッティーノ監督は「ファンをイライラさせるもの」として当初反対する姿勢を見せた。
しかしそのシティとトッテナムが激突したチャンピオンズリーグ(CL)セミファイナルでは、ラストプレーでセルヒオ・アグエロのゴールがVARによって取り消されてトッテナムの決勝進出が決まった。皮肉なことにVARを擁護してきたペップは涙を飲む形となり、救われたポチェッティーノ監督は「VARについては信用する必要がある」とコメントした通り、反対意見を主張しにくい状況になった。
ちなみに他の監督でいうと、アーセナルのウナイ・エメリはVAR導入を歓迎するコメントを残しており、リバプールのユルゲン・クロップは「議論の余地がある」と完全に支持はしないコメントを残している。
いずれにしても開幕が近いにも関わらず、特に議論が進んでいない現状を鑑みると、完全に穴のない運用設計が終わってから導入するというより、導入後に問題が起こり次第、随時議論しながら微調整していくというスタイルをとるはずだ。
そういう意味では来季は多少の問題は発生するかもしれないが、VAR導入という方向性は間違いないはず。都度議論しながら、プレミアリーグをより優れたコンペティションに導いていって欲しいものだ。
(文:プレミアパブ編集部)
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