過去最高のシーズン
昨シーズンのスパーズは、プレミアリーグ開幕以降、最高のシーズンという意見もあるようだ。
それもそのはず、リーグ戦は4位フィニッシュ。15/16シーズン以降、4シーズン連続となるチャンピオンズリーグ出場権獲得に成功した。しかもこの4位もギリギリ獲得したわけではない。シーズンの大半は3位につけていたが、終盤失速してしまい、ギリギリ3位を逃してしまった結果の4位だ。ラスト2節で3位の座をライバルチームのチェルシーに譲ったことはファンとしては悔しいだろうが、決して悪い結果ではない。
なにより、チャンピオンズリーグ決勝初進出を成し遂げた。タイトル自体はリバプールに譲ったが、数年前までは出場自体が目標だったチームが、ここまで早く決勝まで辿り着いた事実には驚きしかない。
しかもその偉業を、補強ゼロのシーズンに実現したという事実もまた賞賛に値する。
そもそもトッテナムのダニエル・レヴィ会長は良くも悪くも倹約家で有名である。価格の釣り上がった選手を買うことはまずないし、選手たちの給与もプレミアのビッグ6の中では最低クラスだ。そのため選手の補強は難しく、主力放出のリスクと常に隣り合わせ。そのためこれまでも、贅沢な補強をさせてもらったことはほとんどない。あげくの果てに昨シーズンは夏、冬ともに補強ゼロである。
そんな金銭面での自由度が低い中での、チームの急成長であり、チャンピオンズリーグ決勝進出だからこそ余計に価値が高い。アカデミー上がりの選手や海外から獲得した有望な若手たちを育て、勝てるチームに変貌させたポチェッティーノ監督の手腕には感服の一言である。