B評価
B評価となったバルセロナ、ユベントス、チェルシー、バイエルン・ミュンヘン、ドルトムント【写真:Getty Images】
バルセロナ
昨夏にアンドレス・イニエスタがチームを去ったバルセロナ。序盤にリーグ戦4戦勝ちなしとつまずく時期もあったが、結果的には2位アトレティコ・マドリーに勝ち点差11をつけて連覇を達成した。
CL準決勝では、1stレグでリバプールに3-0と完勝したものの、敵地アンフィールドで行われた2ndレグを0-4で落として敗退。多くの批判を浴びたこの敗退によって、リーガ連覇の功績も薄れてしまった印象は否めない。
ユベントス
世界最高のフットボーラーと呼び声高いクリスティアーノ・ロナウドをもチームに加えたユベントス。リーグ戦では開幕からぶっちぎりのスタートダッシュを切り、無敗優勝を果たすことはできなかったものの、第33節のフィオレンティーナ戦で無事にセリエA8連覇を決めた。5節を残しての優勝はセリエA史上最速タイの記録となっている。
しかし、ユベントス最大の目標であったCL制覇は来季以降にお預けとなった。今季のCLではグループリーグを首位で通過し、ラウンド16ではアトレティコ・マドリーから大逆転勝利を収めたが、ベスト8で若きタレント集団のアヤックスに屈している。「CL男」のC・ロナウドを擁しながら準々決勝での敗退という事実は、サポーターを深く落胆させる形となってしまった。
バイエルン・ミュンヘン
フランクフルトの指揮官だったニコ・コバチを監督に据えたバイエルン・ミュンヘン。序盤は選手起用に試行錯誤したものの、第21節以降は11勝3分で首位を走るボルシア・ドルトムントの背中を捉え、ブンデスリーガ7連覇を達成した。
30代に差し掛かったマッツ・フンメルスとジェローム・ボアテングの両CBが低調なパフォーマンスに終始。アリエン・ロッベンとフランク・リベリーも度重なる怪我による離脱を余儀なくされる中、昨夏加入したMFレオン・ゴレツカ、FWセルジュ・ニャブリといった20代前半の選手たちがその穴を埋めた印象が強いシーズンとなった。
チェルシー
マウリツィオ・サッリが監督に就任したチェルシー。ナポリ時代の教え子ジョルジーニョをアンカーに据え、開幕5連勝を飾る好スタートを切ったものの、徐々に勝ち点を落とす試合が増えて首位争いから脱落。結果的には3位でのフィニッシュとなった。
5勝1分で難なくグループステージを突破したUEFAヨーロッパリーグ(EL)では、無敗で決勝に進出。アーセナルとの決勝では、後にレアル・マドリー移籍が決まるエデン・アザールの惜別の2ゴールなどで4-1の勝利。6シーズンぶりのEL制覇を達成した。
ボルシア・ドルトムント
ペーター・シュテーガー前監督の後任としてルシアン・ファブレが監督に就任したドルトムント。序盤は首位を走っていたドルトムントだが、終盤に失速してバイエルン・ミュンヘンに7連覇を許した。19歳のジェイドン・サンチョが12得点17アシストの大活躍を見せるなど、若手の台頭が目立ったシーズンだった。
ユルゲン・クロップ、トーマス・トゥヘルの下でタイトルを獲得していたころの主力選手たちが30代に差し掛かり、一部はビッグクラブへと移籍したドルトムントは、バイエルンと同様に世代交代を遂行したシーズンとなった。惜しくも優勝は逃したものの、今季の結果は決して悪くないシーズンだったのではないだろうか。