成長をさらに促した約4年ぶりの代表選出
日本最高峰のスピードを持つこともあり、過去にはFWだけでなくサイドハーフで起用される時期もあった。「どちらでも生かしたい選手ではあるので、なかなか1つのポジションに決め切れなかったのでは。彼自身の頭の中も、どちらのポジションも中途半端な考え方でプレーしていこともあったと思う」と指揮官は、悩んでいたであろう永井の心の内を推察した。
だが長谷川監督が昨年からFC東京で指揮を執るようになると、早いうちから最前線に固定。意識も高めていくことで、「FWは自分でゴール決めないといけないということで、今シーズンはだいぶゴールに向かうプレーが多くなった。徐々に自分の考え方がストライカーらしくなってきたのではないかなと思っています」と認めるほどまでに成長した。
「ずっと僕とディエゴが(点を)取れてなくて、特にタケ(久保建英)だったりサンホが取ってくれていたので、すごい責任は感じていた。そういう意味では自分たちは取んないといけないっていう責任感がついた部分はあります」と語る姿からは、FWとしての強い思いが感じられた。
そして背番号11の成長をさらに促したのが、約4年ぶりとなった日本代表への選出、そして6月9日に行われたキリンチャレンジカップのエルサルバドル戦での2得点だ。指揮官は「代表に選ばれて自信という部分が、帰ってきてからも見られる」と話すと、本人も「自信になっている」と力をこめた。
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