ミラン【写真:Getty Images】
来季のヨーロッパリーグ(EL)出場を自ら辞退したミラン。それは、過去の問題との決別が狙いかもしれない。29日に英メディア『ファイナンシャル・タイムス』が報じている。
ミランは昨年6月、ファイナンシャル・フェアプレー(FFP)違反によるEL禁止処分を受けた。しかし、この時はスポーツ仲裁裁判所(CAS)に上訴し、欧州サッカー連盟(UEFA)の決定が保留されたことで2018/19シーズンのEL参加が認められている。今回、CASの決定を自発的に受け入れ、来季のEL出場を見送ることになった。
事の発端は、中国人投資家ヨンホン・リー氏がオーナーを務めた2017年に始まる。2億ユーロ(約260億円)以上の巨額な補強費を投じた他、多くの負債を抱えるなどして財政悪化が表面化した。昨年8月に米国ヘッジファンドのエリオット・マネジメントが買収することになるのだが、様々な問題も相続されている。
現在まで、この問題はミランにとって重荷になっていた。しかし、同メディアによると、EL出場辞退に同意した見返りに、補強費の制限をUEFAが取り下げた他、FFPの猶予期間も延長された模様。一度過去の問題と決別した上で再建計画を立てるのが、今回の狙いだったのかもしれない。
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