実力屈指のチリにどう挑む?
現地時間14日に開幕したコパ・アメリカ2019(南米選手権)。すでにブラジル代表やアルゼンチン代表といったチームが初戦を終えたが、やはり南米の戦いは熱く、そして激しい。ここからさらに、盛り上がりは増していくだろう。
そして、招待国として同大会に参加している日本代表は、現地時間17日に初戦を迎える。グループリーグ第1節で激突するのは、チリ代表。現在コパ・アメリカ2連覇中の同国は、アレクシス・サンチェスやアルトゥーロ・ビダルら欧州主要リーグで活躍する実力者を揃える屈指のチームだ。そのような相手を前に、若きサムライたちがどんなパフォーマンスを披露するのか、大いに注目である。
また、日本代表を率いる森保一監督は、このチリ戦でも3バックシステムを採用すると思われる。同指揮官の代名詞とも呼べるこのシステムが南米の強豪相手にどこまで通用するのかも、見逃せない一つのポイントとなるだろう。では、ピッチに立つ11人は誰になるのだろうか。
GKには大迫敬介を推す。今月5日と同9日に行われたキリンチャンレンジカップ2019では出番がなかったものの、コパ・アメリカでは正守護神を務めることが濃厚。サンフレッチェ広島では安定感あるパフォーマンスを見せていたが、日本代表でも自身の特長を発揮させたいところだ。
3バックは右から植田直通、冨安健洋、板倉滉。植田はロシアワールドカップメンバーにも選出されているなど持っている力は明らかであり、ディフェンスリーダーとして大きく期待されているだろう。欧州で成長した姿をピッチ上で見せたい。
冨安はすでに森保ジャパンにおける主力で、いまや欠かせぬ存在。コパ・アメリカでは南米の強豪相手にどこまで力を発揮できるか。そして、板倉は今冬移籍したフローニンゲン(マンチェスター・シティからのレンタル)で出場機会は限られたものの、年代別代表では守備の要として活躍している。ベガルタ仙台在籍時にも3バックを経験していたので、適応に苦しむことはないだろう。ここを代表定着のキッカケにしたいところだ。
中島&久保コンビに注目
ダブルボランチには柴崎岳と中山雄太を推す。前者はロシアW杯などでも主力としてプレーするなど現在の日本代表において絶対的な存在。コパ・アメリカでもチームのキーマンとなるはずだ。そして中山はCBとしてもプレーできるが、コパ・アメリカでは「MF」として登録されているため、森保監督がボランチでの起用を視野に入れているのは明らか。攻守においてチームに貢献したいところだ。
そして左WBには杉岡大暉、右WBには原輝綺でどうだろう。杉岡は今季、所属する湘南ベルマーレで主に同ポジションを務めており、鋭い縦への仕掛けと高速クロスで攻撃を活性化させている。日本代表でも同じような持ち味を引き出したい。サガン鳥栖で成長を続ける原はボランチ、サイドバックと様々な場所でプレーできるが、コパ・アメリカでは右WBでの起用が濃厚。チリのエースであるA・サンチェスとマッチアップする可能性も捨てきれないが、粘り強く対応したいところだ。
注目の2列目は中島翔哉と久保建英。前者は言わずと知れた森保ジャパンにおける攻撃の核であり、その鋭いドリブルと積極果敢にシュートを放つ姿勢は幾度となくチームに活力を与えてきた。その威力が南米の強豪相手にどこまで通用するのかは、見ておきたいポイントである。
そして久保は9日に行われたエルサルバドル代表戦ですでに代表デビューを果たしており、短い出場時間の中でも持ち味を存分に発揮。森保監督に向けてその力を示したと言える。そのため、今回のコパ・アメリカでは2列目のファーストチョイスに数えられていると見ていいだろう。レアル・マドリーへの移籍が決まったことで日本のみならず世界中がこの18歳に大きな期待を寄せるだろうが、そうしたプレッシャーをどこまで力に変えられるか。
1トップに推すのは前田大然。豊富な運動量と確かなスピードを持ち合わせる選手であり、攻撃での役割はもちろんのこと、最前線から果敢にボールを追いかけ回すこともできるため、守備における貢献度にも期待したい。代表定着のためにも、新たな1トップ像を示すことができるだろうか。
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