「真ん中をやる選手はかなり広く守れないといけない」

　エルサルバドル戦でも中央は昌子、左は槙野智章が負傷離脱したためトリニダード・トバゴ戦で先発した畠中槙之輔か、ボランチでもプレーできる左利きの中山雄太が候補になる。冨安は引き続き3バックの右を担当する可能性は高いが、「どちらにしても森保さんに言われたポジションをやるだけ」と話している。

「攻撃は脇（左右）の方がより前に持ち出せるというかスペースがあるので、より攻撃に関わっていけると思いますけど、守備の時は真ん中をやるとしたら（昌子）源くんが言っていたように横全部守るぐらいの意識でやらないといけないと僕も思うし、真ん中をやる選手はかなり広く守れないといけない」

　3バックの右で局面のデュエルを発揮しながら、攻撃にも関わって行く冨安も大きな力になるが、中央から周囲をコントロールして危ない場面をカバーし、必要に応じて中盤に出て行く様な獅子奮迅のプレーも見所が多そうだ。

　今回のチームでは昌子、従来はアジアカップでキャプテンを務めた吉田麻也もいる中で、当面3バックを用いるときは右側を担当することが想定できるが、冨安が個人の能力も対応力も上げて行くことで、通常の4バックはもちろん3バックのベースも引き上がって行くはず。そう言う意味で特にディフェンスのキーマンとして冨安の振る舞いや状況判断に注目したい一戦だ。

（取材・文：河治良幸）

【了】