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日本代表 5年前

日本代表、森保式3バックはオプションになる。CBとWBのポジショニングが最大の鍵に

text by 舩木渉 photo by Getty Images

互いのゲームプランがぶつかった前半の駆け引き

冨安 畠中
3バックの右ストッパーを務めた冨安健洋(左)と左ストッパーの畠中槙之輔【写真:Getty Images】

 そんな中、森保一監督が採用した「3バック」は、相手の出方ありきで守備に重きを置いたものではなく、より「自分たち」にフォーカスして試合の主導権を握っていくためのものだった。トリニダード・トバゴ戦後の記者会見で、新布陣の狙いについて次のように説明する。

「まず形としてはウィングバックが守備のときはスペースを消せる。攻撃のときは高い位置で幅を持てるという部分で、相手のディフェンスを分散させることができると思っています」

 当然「短期間の練習の中でもう少し時間が必要」とは認識しているものの、「大迫(勇也)に入れるボール、(中島)翔哉、そして(堂安)律に入れるボールがだんだん増えてきて、そこで起点ができて、相手が中を締めてきたところで今度はそこ(サイド)をまた使っていくところ、そこは選手たちが少しずつですけど、試合の中で相手の形を見ながら相手の嫌がる攻撃をしていけた」と時間を追うごとに生じた変化に手応えを感じているようでもあった。

 森保監督が描いていたゲームプランの中には相手選手の立ち位置との駆け引きもあった。4-1-2-3の並びで挑んできたトリニダード・トバゴに対し、「最初はワンボランチで我々のシャドーを見ていて止められなかったところをダブルボランチにしてきて」と語ったここまでが序盤の読みで、その後「(相手が日本のシャドーを)止めたところをディフェンスラインから畠中(槙之輔)や冨安(健洋)が持ち上がって、そのスペースからまたいい形で攻撃を仕掛けていく」という試合の流れの中での変化もつけられた。

 トリニダード・トバゴはデニス・ローレンス監督がメンバー表を見て日本の3バックに気づき、3トップで対抗してきた。酒井宏樹は試合中の相手とのせめぎ合いと、その中で見えてきた反省点も含めて証言する。

「前半20分まで相手が3トップの状態だったので、そこで1点取ることがマストでしたね。だから駆け引きがすごくあって、今日の前半は。前半20分には相手が修正してきたので。その前に1点取れたら、僕らは逆に5バックにして相手を来させて、そこからカウンターというのもできたので。全ては試合展開によって変わりましたね。そういうのもまたワールドカップ予選で試合展開によって、フォーメーションもそうだし、戦い方も変えていけたらいいかなと思います」

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