シルバーコレクターを返上
リバプールの監督、ユルゲン・クロップはこれまで、シルバーコレクターと揶揄されることがあった。かつて率いたドルトムント時代には、2季連続でDFBポカール(ドイツ杯)準優勝。リバプールの監督に就任した14/15シーズンはリーグカップとヨーロッパリーグで準優勝となった。
CL決勝の舞台は3度目だ。1度目はバイエルン・ミュンヘンとのドイツ対決となった12/13シーズン、そして2度目が昨季。今季はプレミアリーグでも2位となっている。
クロップは今回の決勝の前日会見でこのような言葉を残している。
「2012年以降、2017年を除いて、私のチームが毎年決勝戦を戦っている。幸運なときもあったが、だいたいはそうなるべくしてなったことだ」
この試合で見せたサッカーは、クロップの言う「退屈な試合」だったかもしれない。しかし、これまで決勝戦で苦い経験をしてきたクロップが、悲願のタイトルを獲得したことは、「なるべくしてなった」と言えるだろう。
ちょうど1年前にウクライナ・キエフで流した涙はこの日、嬉し涙へと変わった。
(文:加藤健一)
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