1位通過よりも2位通過がベスト。その理由とは?
勝って1位通過をすることができず、選手たちは一様に悔しさを滲ませたが、日程面を考慮すれば、グループBを2位で通過したことには価値があるのではないか。ルブリンで行われるラウンド16の試合は、“中5日”で迎えることができるのだ。仮に1位通過の場合、決勝トーナメントの初戦まで“中3日”である。コンディション調整という点で、この2日の差は大きい。
間に5日の時間があることを、山田は「ポジティブ」に捉えているようだ。
「正直、フィジカル的にも、メンタル的にも、ゲームに持っていくパワーっていうのは、少しずつチームとしてちょっと少なくなっているのかなっていうのは、自分含めて感じていて。この全体のパワーというか、何かそういうものはちょっとずつやっぱり、減らしたくはないですけど、多少は落ちてきているところもあると思うので、リフレッシュしてやれるいい機会だと思うので、前向きにやりたいと思います」
この点については、菅原も同様である。
「いやもう間違いなくプラスだと思いますよ。中2日でやってきた中で、本当に色んなサポートをしてもらってここまで持って来れましたけど、5日あるっていうのは本当にでかいと思うので。だからってゆっくりじゃなくて早く疲労回復させて、より実戦を積むということが大事だと思うので、本当にポジティブだと思います」
イタリア戦では、田川と斉藤光毅が負傷交代。両選手だけでなく、チーム全体として、中2日の過密日程の中でコンディションを維持し続けることは、簡単ではないだろう。リカバリーという点で、次の試合まで5日の時間を確保できることは、大きな意味を持つのではないか。グループBの最終戦でアズーリと引き分けたことは、今大会のターニングポイントになるかもしれない。
(取材・文:本田千尋【ポーランド】)
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