ボールを回した日本。しかしそれは…
10分には、田川享介がPKを獲得したが、伊藤洋輝の蹴ったボールは、長身のGKマルコ・カルネセッキのファインセーブに遭ってしまう。試合が始まって間もない時間に迎えたピンチでも、しぶとく凌いでしまうところは、さすが守備の伝統が根付く国である。
それから時間帯によっては、日本代表がボールを回すことができ、バイタルエリアで連動した攻撃を仕掛けることができたとしても、最後のところはやらせてもらえない。U-20とは言え、イタリアはイタリアだった。
菅原は「僕的にはイタリアに回させられていた感じが強い」と言う。一見すると日本の好パフォーマンスは、アズーリによって演出されたものだったのだ。
90分トータルで、終ぞ日本代表がイタリア代表から得点を奪うことはできなかった。西川は「ある程度までは行けるんですけど、中のイタリアの守備の固さだったり、こう、牙城を崩せなかった」と振り返った。
山田は言う。
「(イタリアは)引き分けでいいのかなっていうのは、やりながら感じていました。カウンターだったりはパワーを持って来ていましたけど、守るところをしっかり守ってっていうのは、感じていて、そのとおりのプランにされたかなっていう感じでいますね」
最終的に、日本代表はイタリア代表との試合をスコアレスのドローに終えた。この結果を受けてグループBの2位が確定。次戦は、6月4日にグループFの2位と対戦することになった。
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