「00ジャパン」の経験値
この最終ライン4枚と宮代に共通するのは、FIFA U-17ワールドカップ2017を目指してともに戦ってきた「00ジャパン」のコアメンバーという点。
森山佳郎(現U-17日本代表)監督に見出された彼らは、U-15の頃からインドネシアやインド、タイ、モンゴル、ウズベキスタンといった環境的に厳しい国々を転戦。瀬古だけは本大会をケガで棒に振ったものの、タフな経験で逞しさや適応力や柔軟性を身に着けたのは間違いない。
瀬古や鈴木のようにJ1で出場機会を掴んだ者、小林や菅原のようにルヴァンカップで少しずつ出番を得ている者と、その後の状況はまちまちだが、「どういう環境でも戦える選手、結果を出せる選手しか使わない」という森山監督の言葉を脳裏に叩き込みながら、彼らはキャリアを積み重ねてきた。
こうした経験値がメキシコの布陣変更という想定外の事態に対処するための助けになったのは確かだろう。菅原も「僕らは中3の頃からやってきているメンバーでもありますし、いろんな世界も経験している選手たち。不安要素は1つもなくて、むしろ自信しかなかった」と胸を張った。
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