自ら修正した日本
エクアドル、メキシコ、イタリアという難敵揃いの「死の組」に入ったFIFA U-20ワールドカップ2019の日本代表。23日の初戦・エクアドル戦は何とか勝ち点1を手にしたものの、26日の第2戦・メキシコ戦に敗れるようなことがあれば、1次リーグ敗退が現実味を帯びてくる。
この大会に過去9回参戦している日本が決勝トーナメントに勝ち上がれなかったのは、自国開催だった79年大会と「谷間の世代」と揶揄された2001年大会の2回のみ。影山雅永監督率いる今回のチームが不名誉な歴史に並ぶことだけは回避する必要があった。
前回からスタメン3人を変更して万全の対策を講じて挑んだ日本だが、メキシコがエースのライネス(レアル・ベティス)を右サイドでなくトップ下に配置するという予想外の布陣で臨んできたことに戸惑い、立ち上がりからバタバタした戦いを余儀なくされる。
開始早々の51秒にFWデラロサに抜け出され、7分にもマシアスに2度の決定的シュートを打たれるなど、序盤は明らかに浮足立っていた。特に前者は守護神・若原智哉のスーパーセーブがなければ失点していた可能性が高かっただけに、非常に大きな意味を持つものだった。
立ち上がりこそ混乱していたが、開始10分も経たないうちにリカバリーしてみせる。「カゲさん(影山監督)が『相手の中盤がダイヤモンドだ』と伝えてくれて、すぐ対応できました」とキャプテン・齊藤未月が言うように、選手たちは自ら修正を図り、瞬く間に流れを引き寄せる。