大事なのは「チャンス」の数
「昨季を思い出せば、スタートが良くなかった。本当に酷かった」。GKのランゲラックは等々力での試合後にそう語った。「シーズン後半には持ち直したが、それでも苦戦することもあった。だが今年は本当に良いスタートを切ることができた」
「FC東京戦を別にすれば、ほとんどの相手に対して支配できていたと思う。引き分けに終わった試合も、勝ってもおかしくなかった。まだ早すぎる時期ではあるが、今夜の試合も、ここ数週間にアウェイで戦った試合も大きな自信になる」
実際のところ、堅実な守備を見せているのはホームサポーターの前で戦う試合に限らない。昨季は3失点以上を喫した試合が11回あり、全試合の約3分の1を占めていたが、今季は2失点以上の試合すらここまでわずか2回しかない。
「間違いなく失点は少なくなっている」とオーストラリア出身の守護神は語る。だがチームの守備面の改善を考えるにあたっては、失点数の他にも考慮に入れるべきものがあると主張した。
「大事なのは決めたゴール数や決められたゴール数に目を向けることよりも、チャンスの数だと思う。どの相手にも2回や3回のチャンスしか作られていないのは良いことだ。相手と戦いながら全くチャンスを作られないというわけにはいかないから、それくらいのチャンスを与えてしまうのは仕方のないことだけどね」
「去年は今年とは違い、毎試合のように10回のチャンスを与えたりしていた。そうすると毎回2点や3点は奪われてしまう。今はチャンスを食い止めることができていて、本当に試合を支配している。良いサッカーをすることができている」
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