4チームで残り2つのCL出場権を争うセリエA【写真:Getty Images】
2018/19シーズンのセリエA最終節は、熾烈なチャンピオンズリーグ出場権争いに大きな注目が集まっている。
ユヴェントスの優勝とナポリの2位が確定しているセリエA。最終節で残り2枠を4チームが争っている。第37節終了時の順位と勝ち点は以下のとおり。
3. アタランタ(66)
4. インテル(66)
5. ミラン(65)
6. ローマ(63)
セリエAの最終順位決定方法は、勝ち点の次が直接対決の成績。これでも決まらない場合は直接対決の得失点差、シーズン全体の得失点、シーズン全体の総得点という順。同勝ち点で複数クラブが並んだ場合、その中でのみの成績を計算して順位をつける。得点はホームもアウェイも同じ価値だ。
以上のことをふまえて、各クラブのチャンピオンズリーグ出場条件は以下のとおりとなる。
●3位:アタランタ(最終節vsサッスオーロ)
最終節を3位で迎えるアタランタは、勝てば他会場の結果に関係なく目標を達成する。引き分けた場合は、インテルかミランのどちらかが勝ち点を落とすと4位以内。負けた場合は、インテルが負ければ問題なし。もしくは、ミランが勝利を逃し、ローマが勝たなければ、インテルとともにチャンピオンズリーグ出場となる。
アタランタとインテルが負け、ミランが引き分け、ローマが勝つと全チームが勝ち点66で並ぶ。この場合、ミランとインテルがチャンピオンズリーグ出場となる。ただし、アタランタ、ローマ、インテルの3クラブ間での獲得勝ち点ではアタランタがトップに立っているため、ミランが引き分けることが最も都合が悪くなってしまうケースも考えられる。
●4位:インテル(最終節vsエンポリ)
アタランタ同様、勝てば4位以内は確定。引き分けの場合はミランが引き分け以下が条件。敗れた場合、ミランが引き分けなら勝ち点で並び、直接対決でインテルが上回る。インテルが敗れてミランも負けた上でローマが勝利を収めると、ローマとの当該対決成績で決定することになる。この場合は得失点差で順位を決めるところまでいき、現時点でインテルが+6のアドバンテージを持っている。
●5位:ミラン(最終節vsSPAL)
ミランはもちろん、負けが許されない。勝った上で、アタランタかインテルのどちらが勝ち点を落とせば4位以内だ。引き分けの場合は、アタランタとインテルの両方が負け、ローマが勝つと、4チームが勝ち点66で並び、前述のとおりチャンピオンズリーグ出場権獲得となる
●6位:ローマ(最終節vsパルマ)
自力での4位以内は不可能だが、可能性を高めるにはパルマに5点以上の差をつけて勝つことだ。アタランタが勝ち点を手にして、ミランが負けると、勝ち点66でローマとインテルが並ぶ。インテルが1点差で負けたとき、ローマが自力で順位を入れ替えるには得失点差で上回るしかない。もしくは、ローマが勝ち、ほかの3チーム全てが負けるケースでも4位になれる。勝ち点66でアタランタ、インテル、ローマが並ぶと、アタランタの次はローマとなり、インテルは5位だ。
もちろん、3位アタランタと4位インテルが有利な立場にあり、ローマのチャンピオンズリーグ出場権獲得はかなり難しい状況だ。ただ、対戦相手を見ると、特にインテルは油断できない。他の3チームの相手がすでにモチベーションが上がらない順位にいるのに対して、インテルは残留争い中のエンポリが相手。しかも3連勝中と勢いがある。
大接戦となった今季のセリエAチャンピオンズリーグ出場圏争い。最後に笑う2チームはどこだろうか。
【了】