「彼らはA代表のラージグループ」は本心か?
前々から注目されていた6月のキリンチャレンジカップ2連戦(トリニダード・トバゴ、エルサルバドル)とコパ・アメリカ2019の日本代表メンバーが出揃った。
インターナショナルマッチデー(IMD)の前者は代表チームに拘束力があるため、海外組18人と国内組主力9人の合計27人を通常通り呼べたが、問題はコパの方。欧州組はクラブ側が軒並み選手派遣を拒否し、Jリーグも通常通りに試合が組まれていてベストメンバーを集められずじまい。「海外組オーバーエージ5人+2020年東京五輪世代18人」という構成に落ち着かざるを得なかった。
しかしながら、森保一監督率いる現日本代表の主力と言えるのは、柴崎岳と中島翔哉、冨安健洋の3人だけ。実績十分な川島永嗣と岡崎慎司の両ベテランは「若手に経験を伝える役割」を託されるのも理解できるが、2人揃って試合勘に課題を抱えている点は心配だ。
それ以外の海外組にしても、板倉滉や伊藤達哉はクラブでの出番が少ないし、国内組でも原輝綺や安部裕葵のように出場機会が減少傾向の選手がいるのも気になる。
「彼らはA代表のラージグループ」と森保監督はコメントしていたが、コパのような大舞台で戦う選手は少なくともクラブで活躍している者が望ましい。そうでない選手を「A代表」と呼び、権威あるコパに送るのはどうも違和感が拭えない。「だったらコパを辞退すればよかった」という意見を関係者から耳にすることもあるほどだ。