教訓と修正力
劣勢のときに我慢強く守れた。それが巻き返しと同点ゴールにつながった。菅原もぎりぎりのところで体を張って止めていた。いや、ぎりぎりよりも少しは余裕があったかもしれない。きれいなスライディングタックルで止めていた。
「やっぱり南米だなとは思いましたが、思ったよりやりにくさはなかった」(菅原)
後半の途中から日本のペースになっただけに、菅原は「前半は悔いが残る」と振り返る。影山監督は「(前半は)いつもやっていることを放棄してしまった」と話していた。
「ゲームが始まれば、選手がどう考えるか」(菅原)
エクアドルも日本の情報は持っていたと思う。しかし、様子見の時間帯を作って自分たちで考えはじめたのはエクアドルが先だった。彼らがより多くのものを見ようとしていたとき、日本は自ら見なくなっていた。だから、危なかった。しかし、そこから持ち直して1ポイントをとれたのは悪くない。このチームは修正する力がある。教訓も次への糧にできるのではないか。
(取材・文:西部謙司)
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