エクアドルは久保の不在も知っていた
FIFA U-20ワールドカップ2019がいよいよ開幕を迎える。23日に行われる日本の初戦の相手は、同世代の南米王者・エクアドルだ。
ポーランド入りして調整を続けているU-20日本代表の影山雅永監督は「リスペクトが必要」とエクアドルの強さを認め、「組織としても、個人としても、強みの部分を我々が抑える試合をしないといけない」と警戒を強めていた。
選手たちも重要な初戦に向けて「個の能力が高い」と口をそろえる。特にエクアドルの前線には18歳ながらA代表で出場歴を持つFWレオナルド・カンパーナがおり、日本にとって大きな脅威になることは間違いない。
影山ジャパンのセンターバックとして対峙することになりそうなDF瀬古歩夢は「得点源がそこというのは確か」と対カンパーナを念頭に置きながら、「そこをセンターバック同士で抑えればゼロに勝利につながるかなと思うので、意識してチャレンジしていきたい」とエース封じに意欲を見せた。
一方、エクアドルも順調にチームを仕上げてきているようだ。ホルヘ・セリコ監督は日本戦前日の記者会見でポーランド入りしてから韓国、そしてパナマと2試合のテストマッチをこなしたことでチームの成熟度が上がっていることを強調していた。
「日本はコパ・アメリカに呼ばれるだろう3選手の不在とは別に、非常にリスペクトすべきチームだ。その成長ぶりは明らかで、厳しい相手であることは分かっている」
アルゼンチン人指揮官はこう語る。日本には昨年10月のアジア予選で主力だったMF久保建英やMF安部裕葵、GK大迫敬介が不在。彼らは日本国内で来月ブラジルで開催されるコパ・アメリカに出場するA代表招集が濃厚とされているが、そんな情報までエクアドル陣営は網羅しているのである。おそらく日本の情報は丸裸だろう。
さらにセリコ監督は日本を「日本はダイナミックに、美しくスピーディーな連係プレーを多用し、興味深い2トップで戦うだろう。とても重要なチームだ」と分析した。「試合前までの情報しか得られないので、明日の試合で日本がどう戦ってくるのか知ることは難しい」との前提つきではあったが、重要な初戦で勝ち点3を得るために万全の準備を整えてくるはずだ。