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日本代表 6年前

トルシエが注いだ情熱が結実した瞬間。準優勝を果たした黄金世代のメンタリティとは?【日本代表平成の激闘史(6)】

シリーズ:日本代表平成の激闘史 text by 元川悦子 photo by Getty Images

強豪を撃破

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日本代表のフィリップ・トルシエ監督【写真:Getty Images】

 試合は、高原の先制弾でリードしながら2点を奪われて逆転負け。黒星発進を強いられた。トルシエの現地入りが遅れ、事前調整が不十分だったことも影響したと言われた。

 続く8日のアメリカ戦は絶対に勝たなければいけない大一番。選手たちにも重圧がかかったが、前半10分にオウンゴールで先制。後半に高原が2点目を追加し、勝利を引き寄せる。その後、1点を失ったが、小笠原の3点目が決まって3-1で快勝。ようやく勝ち点3を手にする。

 これで復調のきっかけをつかんだ日本は11日のグループ最終戦・イングランド戦に勝負をかける。相手はマイケル・オーウェンら主力を外してきたこともあり、日本が主導権を握る。が、前半途中に照明が半分消えるアクシデントが発生。

 そこでトルシエは永井に代えて左足の名手・石川竜也を送り込む。その石川が39分に左足FKをゴール左隅に突き刺し、最高の形で先制点を挙げる。そして後半開始直後にはエース・小野が巧みなループシュートで大会初ゴールを挙げ、2-0で終了。終わってみれば、首位通過を果たしていた。

 これでトルシエ批判もチームにくすぶっていたモヤモヤも吹き飛び、若きジャパンはさらなる高みを目指して突き進んだ。最大の関門と見られたのが、15日に行われたラウンド16のポルトガル戦だ。ポルトガルはかつてルイス・フィーゴやルイ・コスタを擁して同大会を制した経験もある育成先進国。のちに代表として活躍したシモンらもメンバーにいた。

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