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Jリーグ 6年前

久保建英の“あの一撃”をひも解く。怖さ知る男の証言、17歳の何が「チームで一番」なのか

明治安田生命J1リーグ第11節、FC東京対ジュビロ磐田が12日に行われ、ホームのFC東京が1―0で勝利し首位をキープした。磐田の守備に苦しんだが、後半39分にMF久保建英がペナルティーエリア内の浮き球を、難易度の高いボレーシュートでゴールに突き刺した。森保一監督が日本代表への招集も示唆する、若き天才が見せた才能あふれる一撃を、両チームの守護神や長谷川健太監督の言葉からひも解く。(取材・文:下河原基弘)

シリーズ:週刊Jリーグ通信 text by 下河原基弘 photo by Getty Images

大仕事をやってのけたのは、やはり久保建英だった

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FC東京の久保建英【写真:Getty Images】

 ハイレベルなシュートだった。0-0の後半39分、左CKからのこぼれ球に、いち早く反応したのは久保建英。ボールが落ちてくる位置を正確に予測し、後方から素早い動きでペナルティーエリアに入り込む。磐田FW大久保嘉人の寄せにもひるまず、バランスを保ちながらも強く体をねじり、早いモーションでボレーシュートを放った。

「シュートを打つ以外に選択肢がなかったので、できるだけコンパクトにとは思っていました。思い通りというか、思った以上の軌道だったと思います」と語ったボールは、相手GKカミンスキーの手の先を抜け、ゴール右隅に突き刺さった。「そんなに強いシュートではなかったのですが、コースが非常によくて、自分が届く範囲ではなかった。だからゴールを決められてしまったということです」と、J最高峰の守護神も脱帽のコントロールショットだった。

 待望の今季、そしてFC東京でのリーグ戦初得点は貴重な決勝ゴール。「(公式戦)2試合連続で、スコアレスドローで終わっていて、点を取らないと勝てないなとは試合前みんなで話をしていた。結果、自分が点を取って勝つことができてうれしいです」と振り返った。

 試合は磐田の守備にFC東京が手を焼く展開が続いた。相手DF大井健太郎が最終ラインの中央に入り、規律をもって守備ラインを上げ下げされ、オフサイドを7つも取られた。コンパクトに守る相手に、今季猛威を振るってきた自慢の2トップは封じ込められ、久保にもなかなかボールが入らなかった。ホームでの勝ち点1が現実味を帯びてくる中、大仕事をやってのけたのはやはり背番号15だった。

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