勝利が必須も、シティはまさかの先制点献上
ブライトン戦に挑むマンチェスター・シティにとって、同時刻に試合を行っていたリバプールの結果などはどうでもよかった。勝ち点3を奪えれば無条件でプレミアリーグ優勝が決まる状況にあったのだから、何も深く考えず、ただいつも通り勝利を狙いに行けばいい。そんな思いが、シティの選手や監督にはあったはずだ。
快晴に恵まれたアメリカン・エクスプレス・コミュニティ。満員となったスタジアムでは試合開始のホイッスルが鳴り響いた瞬間、大きな歓声が響き渡った。やはり最終節ということもあり、サポーターのボルテージもいつも以上に高かった。
試合は立ち上がりからシティがボールを持つ展開に。しかしホームで優勝を決めさせたくないブライトンは1トップのグレン・マーレーを含めた10人全員が自陣に戻ってブロックを築くなど、守備をガッチリと固め、シティの選手に隙を与えない。シュートに対しては身体を張って防ぎに行き、シンプルなクロスボールに対してはともに身長190cmを越えるシェイン・ダフィとルイス・ダンクの両CBがことごとくこれらをはじき返した。
カウンター時にはサイドハーフのアントニー・クノッカールとアリレザ・ジャハンバフシュの2人がとくに脅威となり、シティの最終ラインを深い位置まで下げさせていた。9分には速攻からジャハンバフシュが際どいシュートを放つなど、立ち上がりの勢いはブライトンにあった。
20分過ぎあたりまでそうした展開は変わらず、シティは苦しめられる。ジョゼップ・グアルディオラ監督の表情もいつもより険しく、チーム全体としてうまくいっていないのは明らかだった。
そして27分、シティが最も恐れていたことが起きる。ブライトンにコーナーキックのチャンス。ニアサイドに飛んだボールを最後はマーレーが頭で合わせ、なんとホームチームが先制に成功したのだ。