2018年(平成30年)
日本代表はロシアW杯・ラウンド16でベルギー代表と対戦し、2-3で敗れている【写真:Getty Images】
この年のJリーグもJ1の18クラブ、J2の22クラブ、J3の17クラブによって争われることとなった。
参加クラブ
J1:川崎フロンターレ、サンフレッチェ広島、鹿島アントラーズ、北海道コンサドーレ札幌、浦和レッズ、FC東京、セレッソ大阪、清水エスパルス、ガンバ大阪、ヴィッセル神戸、ベガルタ仙台、横浜F・マリノス、湘南ベルマーレ、サガン鳥栖、名古屋グランパス、ジュビロ磐田、柏レイソル、V・ファーレン長崎
J2:松本山雅FC、大分トリニータ、横浜FC、FC町田ゼルビア、大宮アルディージャ、東京ヴェルディ、アビスパ福岡、レノファ山口、ヴァンフォーレ甲府、水戸ホーリーホック、徳島ヴォルティス、モンテディオ山形、ツエーゲン金沢、ジェフユナイテッド千葉、ファジアーノ岡山、アルビレックス新潟、栃木SC、愛媛FC、京都サンガF.C.、FC岐阜、ロアッソ熊本、カマタマーレ讃岐
J3:FC琉球、鹿児島ユナイテッドFC、ガイナーレ鳥取、アスルクラロ沼津、ザスパクサツ群馬、ガンバ大阪U-23、セレッソ大阪U-23、ブラウブリッツ秋田、SC相模原、AC長野パルセイロ、カターレ富山、福島ユナイテッドFC、グルージャ盛岡、FC東京U-23、Y.S.C.C.横浜、藤枝MYFC、ギラヴァンツ北九州
この年、レギュレーションに大きな変更点があった。それが「J1からJ2への降格」について。2017シーズンまではJ1の下位3クラブがJ2へ自動降格となっていたが、2018シーズンからは下位2クラブが自動降格、16位となったチームはJ1昇格プレーオフを勝ち抜いたチームとの入れ替え戦に臨むことになったのだ。この「入れ替え戦」は2008年以来10年ぶりとなる復活だった。なお、その他のレギュレーションに前年から大きな変更はなかった。
また「明治安田生命Jリーグ フライデーナイトJリーグ」がスタートしたのもこのシーズンから。土日にスタジアムに足を運べないサポーターのために提案され、ハーフタイムなどには様々なイベントが行われるなど、Jリーグの新しい楽しみ方が増えた形だ。そのため、2018シーズンの開幕戦、サガン鳥栖対ヴィッセル神戸の一戦はJリーグ史上初となる平日金曜日の開催となった。
J1で優勝を果たしたのは川崎フロンターレ。得点数リーグトップ(57得点)、失点数リーグ最少(27失点)を記録するなど圧倒的な強さを見せつけ、「オリジナル10」以外のチームでは史上初となるJ1リーグ連覇を達成した。
J2では、松本山雅FCがクラブ史上初となるリーグ制覇、4年ぶりのJ1自動昇格を掴んでいる。2位にはこの年のJ2リーグ最多得点を叩き出した大分トリニータが入り、6年ぶりのJ1復帰を決めた。J3リーグを経験したクラブがJ1への昇格を決めたのは、これが初めてのことだった。
J3を制覇したのはFC琉球。Jリーグの全カテゴリー合わせても2例目となる、ホームゲーム年間無敗でシーズンを終えるなど、申し分ない強さを発揮した。2位には鹿児島ユナイテッドFCが入り、J3参戦3年目にして初のJ2昇格を掴み取っている。
日本代表はこの年、ロシアワールドカップに出場。4月にそれまで同チームを率いていたヴァイッド・ハリルホジッチ監督を電撃解任、その後、西野朗が後任に就いたが、親善試合などで好成績を収めることができず、本大会に向けて不安が募るばかりだった日本代表だったが、初戦のコロンビア代表戦で勝利を収めると、続くセネガル代表戦でドロー、ポーランド代表には敗れたが、グループリーグ2位での決勝トーナメント進出を果たした。
ラウンド16では、タレント軍団のベルギー代表と対戦。当然、下馬評は低かったが、西野ジャパンは大健闘を見せる。後半に原口元気が先制ゴールを奪うと、その後に乾貴士が追加点をマーク。2-0とベルギー代表を突き放したのだ。しかし、ヤン・フェルトンゲンに1点を返されると、直後にマルアン・フェライニに同点弾を叩き込まれてしまった。後半ATにはナセル・シャドリに逆転弾を許し、日本代表は2-3で敗れた。それでも、優勝候補ベルギーを大いに苦しめたとして、日本代表は世界から絶賛されることになった。