決勝進出はほぼ不可能だったが…
チャンピオンズリーグ(CL)・準決勝1stレグの結果は0-3、しかも相手はバルセロナ。加えてロベルト・フィルミーノ、モハメド・サラーの両者を欠く中でのゲーム。さらに加えると、相手は直近のリーグ戦でリオネル・メッシら主力選手を温存させていたため、コンディション面は万全だった。これらの試合前の状況を考えても、リバプールの逆転での決勝トーナメント進出はほぼ不可能に近かった。
しかし、そうしたすべてのことを彼らは覆した。今季リーグ戦、CLの両舞台で好成績を収めているリバプールは、スペイン王者のバルセロナ相手にも自分たちの持ち味を存分に発揮し、アンフィールドに鳴り響くサポーターの大声援を力に変え、4得点を奪ったのである。
攻撃陣がしっかり結果を残し、それに呼応するかのように守備陣も奮闘する。メッシ、ルイス・スアレスらを擁するバルセロナの攻撃陣はやはり脅威だったが、それ以上に高い集中力を見せたリバプール守備陣は崩れない。結果、4-0の完封勝利を収め、大逆転で2季連続のCLファイナルに駒を進めることになった。
バルセロナは、2季連続で3点差をひっくり返されてのCL敗退となった。ただ、決してすべてが悪かったわけではない。もちろん3点差があるからといった油断は見えなかったし、それこそ前半は決定機を多く作っていた。GKアリソンの好セーブがなければ、2点ほどは奪っていたかもしれない。
それでも結果的には0-4の敗北。エルネスト・バルベルデ監督も様々な手を打ったが、それで状況が覆ることはなかった。それ以上に、リバプールがただただ強かったのである。
もちろん0-4の大敗はバルセロナからすれば屈辱的な結果だ。少なからず、批判の声も挙がるだろう。ただ、この試合に関してはバルセロナを責める以前に、リバプールの方を讃えるべきではないだろうか。