13/14リーガ第33節、対グラナダ戦
相手選手に自ら突進し、ピッチに倒れ込んだネイマール【写真:Getty Images】
2013/14シーズンのリーガ・エスパニョーラ第33節、リオネル・メッシやネイマールを擁するバルセロナは、アウェイでグラナダと対戦。リーグ優勝へ向け、絶対に落とせない試合だった。
しかしバルセロナは16分、相手のヤシン・ブラヒミに先制ゴールを許してしまい、早い時間にリードを与えてしまった。早く同点に追いつきたいアウェイチームだったが、32分に恐れていた「ネイマール劇場」が開演してしまう。
ピッチ中央にポジショニングしていたネイマールは、歩きながら相手ペナルティエリア内への侵入を図った。しかしその瞬間、ブラジル人FWは相手のマヌエル・イトゥラに突進していくではないか。当然、イトゥラはネイマールに衝突されているだけであり、足で蹴ったり肘打ちをしたわけでもない。しかしネイマールは相手にぶつかった瞬間、自らの胸を抑えピッチに倒れ込んでしまった。
顔をゆがめ、大きく口を開いて叫ぶ同選手。当然ファウルは取られていないが、治療のため、試合は数分間ストップしてしまった。繰り返すが、この時バルセロナは0-1で負けている状況である。
謎の突進を行い負けているのに試合をストップさせたネイマール。倒れているブラジル人FWの傍にはメッシやアンドレス・イニエスタらがいたが、ただただ叫ぶネイマールを無言で見届けるしかなかった。
結果、バルセロナはそのまま0-1で敗北。順位を3位に落とし、リーグ優勝の可能性をほぼ消滅させてしまった。
ネイマールの謎のプレーにはもちろん多くのコメントが寄せられており、「サッカー史上最高の当たり屋」などと痛烈な批判を受けた。ここまでいくつかの過剰演技を紹介してきたが、このグラナダ戦の相手選手への突進は最も理解不能な演技だった。
【了】