PK戦でゲームオーバー
4月21日、33節を終えた時点で今季のリーグアン王者となったパリ・サンジェルマン(PSG)は、27日のフランス杯決勝でもレンヌを破って、『ダブル優勝』を実現するはずだった……。
のだが、その決勝戦でPSGは、PK戦の末レンヌに敗れた。
約3ヶ月ぶりに先発に復帰したネイマールがダニ・アウベスの先制点をアシスト。さらに自ら追加点を挙げる活躍で2点リードを奪ったものの、プレスネル・キンペンベがゴール前でのクリアミスからオウンゴールを献上。
後半には同点に追いつかれ、30分間の延長戦でもスコアは動かず試合はPK戦へ突入した。試合終了直前の119分にキリアン・エムバペが相手との接触で一発退場となり、貴重なPK要員を失ったのもPSGにとっては痛かった。
PK戦では両者とも1人も外さず、先攻のレンヌは6人目のイスマイル・サールも成功。しかしPSGの6人目、クリストファー・エンクンクがボールをクロスバーの上方に蹴り上げた。
そこでゲームオーバー。
2018/19シーズンのPSGは、リーグ優勝のみに終わった(13/14シーズン以降、毎年勝ち取っている開幕戦前のスーパーカップは除く)。
通常ならリーグ優勝だけでも相当立派だが、他クラブに比べて図抜けた戦力を擁するPSGの場合は状況が違う。
カタール体制以降は、初優勝した12/13シーズンが一冠だったのを除いては、昨季までは毎年、カップ戦など必ず二冠以上を手に入れてきた。15/16シーズンや昨季は、リーグ+フランス杯+リーグカップの国内三冠を制覇している彼らにとって、一冠のみというのは『大失敗』を意味し、直後からメディアは、PSGの“問題探し”で盛り上がっている。
シーズン前半戦は絶好調だった。トーマス・トゥヘル新監督のもと、フランス国内のみならず欧州のビッグリーグでも前人未到の開幕後14連勝を達成。15戦目でボルドーに引き分けたが、2月の23節でリヨンに敗れるまで無敗をキープした。