激しい攻防が繰り広げられる
しかしリバプール守備陣も集中した守りを見せ、バルセロナに対し隙を与えない。要所要所でプレスを回避される場面はあったが、ジェームズ・ミルナーやファビーニョといったあたりの戻りも素早く、ボールホルダーに対し2人でサンドするような守備も発揮できていた。
攻撃時はサラーやマネのスピードを生かすべく、シンプルに相手の背後へ長いボールを送る。とくにバルセロナの左サイド、ジョルディ・アルバはかなり高い位置を取るため、カウンター時はそのスペースが空きがちになる。もちろんクレマン・ラングレといったあたりがそのエリアの穴埋めをするのだが、スピードで上回るのは圧倒的にサラー。そのスペースに良いボールが入れば、自然とチャンスは生まれた。
だがバルセロナもリバプールに好き勝手させるわけにはいかない。メッシも守備に回るなど、こちらもハイプレスで対抗した。守備時は4-4-2のシステムへと変更し、中盤により人数を集めて相手の攻撃を封じ込める。イバン・ラキティッチとセルヒオ・ブスケッツの的確なポジショニングも、リバプールにとっては厄介なものとなっていた。
このように、攻守両面で激しくぶつかり合った両チーム。0-0のまま前半も25分を回ったが、ここでついに試合は動く。先制に成功したのは、バルセロナだった。
26分、ビダルが反対サイドへロングボールを送り、これをコウチーニョが収める。背番号7は上がってきたJ・アルバへボールを落とすと、スペイン人DFを左足で低いクロスをPA内へ送った。これに反応したのはスアレス。背番号9は滑り込みながらこれを合わせ、ゴールネットを揺らした。
ついに先制ゴールを奪ったバルセロナ。リードを守りきるため、ここから落ち着いた試合運びを見せたかったところだが、ペースはなんとリバプールに傾くことになる。