さすがとしか言いようがないプレー
さすがとしか言いようがないプレーだった。前半44分、DF渡辺剛がセンターサークル内でボールをカットし、敵味方が混戦となる中、反応したのは久保建英。ワンタッチ目で相手を1人抜き去ると、そのままドリブルでボールを進め、前方の状況を見定めて芝の滑りとFW永井謙佑のスピードを計算し柔らかいパスを通す。受けた背番号11は自慢の俊足と技でGKと1対1を作り出すと、ゴール右に流しこみ待望の先制点が生まれた。
「山雅のディフェンス力という部分は非常に高い。ゴールしたかと思っても最後の最後でクリアしたり、非常に粘り強い守備をしてくるので、簡単にこじ開けることはできない」と選手たちに語っていた長谷川健太監督だったが、その心配を背番号15が杞憂で終わらせた。「一瞬のスキを突くことができるクオリティーのあるパスを供給して、またフィニッシュも非常にクオリティーが高かった」と得点した永井とともに、久保の高精度スルーパスを高く評価した。
後半32分にも、敵ペナルティーアーク内で相手クリアを拾うとドリブルでペナルティーエリア内に侵入。たまらず足を出したDFから、あっさりPKを獲得すると、FWディエゴ・オリヴェイラがきっちり決めて決定的な2点目を奪った。
「いつもディエゴが蹴っているので。それは蹴りたかったですけど、チームなので」と、17歳はフォア・ザ・チームを強調した。