今季セリエAで優勝を逃したナポリに対し、サポーターからは激しい抗議が行われている。これに対しクラブ側は次節ホームゲームのチケット料金を大幅に値上げすることを決めており、会長からサポーターへの“報復”との見方もある。

　昨季はクラブ新記録となる勝ち点91を獲得し、王者ユベントスと4ポイント差でシーズンを終えたナポリ。名将カルロ・アンチェロッティ監督を迎えた今季は悲願の優勝も期待されたが、昨季より大きく勝ち点を減らし、ユーベに8連覇を許す結果となった。

　現地の熱狂的なサポーターはその成績やチームのパフォーマンスに不満な様子で、クラブやアウレリオ・デ・ラウレンティス会長に対する抗議を強めている。現地時間27日に行われたアウェイのフロジノーネ戦でも、2-0の勝利で来季チャンピオンズリーグ出場権獲得を決めたにもかかわらず、サポーターは不満をあらわにしていたようだ。

　試合終了後には、その険悪なムードを象徴する場面があった。この試合でナポリでの公式戦300試合出場を達成したFWホセ・マリア・カジェホンがユニフォームを脱ぎ、プレゼントとしてゴール裏観客席に投げ込んだが、サポーター側から投げ返されてしまった。

　そういった状況の中、クラブが29日に発表した次節のチケット料金が物議を醸した。5月5日に行われるカリアリ戦のチケット料金は、ほぼ消化試合という状況にもかかわらず大幅値上げ。特にゴール裏はこれまでの試合の12ユーロ（約1500円）から30ユーロ（約3700円）と2.5倍に高騰している。イタリアメディアでは、デ・ラウレンティス会長からサポーターに対する強硬姿勢の表れとの見方もある。

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