この年、世の中では何が?
衝撃的だったU-20オランダ代表のクインシー【写真:Getty Images】
愛知万博「愛・地球博」が開催され、22,049,544人が訪れた。目標を700万人以上も上回ったという。
携帯電話の普及もあり、音楽をダウンロードする人が増加。それによりこの年から「CDの売り上げ枚数」と「ダウンロード数」を総合して売り上げをカウントし始めた。1990年代はCD全盛で、2000年に入っても『世界に一つだけの花』が大ヒットするなどしたが、時代はCDを必要としなくなっていく。それでも、CDを購入すればアイドルと握手できるなど、売る側は頭を捻らせている。
お笑いブームも全盛で、様々な芸人が世に出ては人気者になった。そんな2005年、最大の驚きはテレビアニメ『ドラえもん』の声優陣の一新ではないだろうか。今でこそ、それぞれのキャラクターの声はお馴染みとなったが、リニューアル当初は違和感があった。それだけ前任者たちの印象が強かったということだろう。
日本サッカー界はワールドユースで衝撃を受けている。U-20日本代表は2分1敗と未勝利ながら決勝トーナメント進出を果たしたが、グループ初戦のオランダ戦で誰もが驚愕した。試合自体は1-2で破れ、エースの平山相太が一矢報いたものだったが、オランダのクインシーを止めることが全くできなかった。ドリブルが始まれば持ち込まれ、複数人で奪いに行っても成す術がない。
クインシーはきっと当時この年代でトップクラスの選手だった。それでも、次第に表舞台からフェードアウトしていった。一方の日本は、決して絶対的な選手ではなかった本田圭佑がその後A代表の大黒柱となり、名門ミランで10番を背負うまでになった。サッカーとは何が起こるかわからないものである。
もっとも、このワールドユースで得点王を獲得したリオネル・メッシという選手は、サッカー史上最高の選手へと駆け上がっていくことになるのだが。
【了】