この年、世の中では何が?
ワールドユースで得点王を獲得した坂田大輔【写真:Getty Images】
中国各地で重症急性呼吸器症候群、通称SARSが流行。旅行のキャンセルなど日本にも影響が及んだ。AFCチャンピオンズリーグ(ACL)決勝が半年延期されるなど、サッカー及びスポーツ界も対応に追われている。もっとも、ACL決勝が延期された理由はSARSの他にもイラク戦争が挙げられる。
第65代横綱・貴乃花が引退したのが2003年。一つの時代が終わりを告げる中、新たな力士が注目を集めた。モンゴル出身の朝青龍が第68代横綱に昇進。強気で好戦的な姿勢は品位に欠けると言われることもあったが、スター力士として人気を集めてもいる。モンゴル人としては初の横綱であり、以降は同国出身の力士が相撲界を席巻することとなる。
2001年に公開された 映画「千と千尋の神隠し」が第75回アカデミー賞長編アニメ映画賞を受賞した。日本国内で爆発的なヒットを記録したのはもちろん、海外からも高い評価を受けた。
ネタ番組を機にブレイクしたテツandトモの「なんでだろう~」が新語・流行語大賞の年間大賞を受賞。コミカルでアグレッシブな動きを繰り出し、子どもを中心に大人気となった。
また、その年の世相を表す『今年の漢字』には「虎」が選ばれた。阪神タイガースが18年ぶりとなるリーグ優勝を果たしており、圧倒的な支持を得た。公益財団法人 日本漢字能力検定協会は「長引く不況に、暗い出来事ばかりで、どうしようもない閉塞感に苛まれる中、『ダメ虎』と言われていた阪神タイガースが18年ぶりにリーグ優勝を果たした。阪神ファン、野球ファンならずとも『やればできる』と感動し、経済効果がもたらされ、久々に日本中が活気づいて、『虎』に感謝し、星野監督に理想のリーダー像を見た」としている。
ワールドユースがUAEで開催され。U-20日本代表は準々決勝でブラジルに1-5と敗れるも、ベスト8という結果を残した。川島永嗣、今野泰幸、小林大悟らが出場したこの大会で、FW坂田大輔が活躍。4得点を挙げ得点王に輝いている。
当時のU-20日本代表には平山相太も名を連ねていた。すでに世代トップだった平山は全国高校サッカー選手権で格の違いを見せつけ、9得点挙げて2年連続得点王を獲得した。
【了】