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Jリーグ 6年前

2003年Jリーグ。岡田マリノスが劇的完全制覇。オシム氏が来日、中村憲剛もプロ入り【Jリーグ平成全史(11)】

シリーズ:Jリーグ平成全史 text by 編集部 photo by Getty Images

主な出来事

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イビチャ・オシム監督【写真:Getty Images】

 2003年、ジェフユナイテッド市原の監督にイビチャ・オシム氏が就任。考えて走るサッカーを合言葉に選手たちを徹底的に鍛え上げた。当時21歳でキャプテンに抜擢された阿部勇樹を筆頭に、若く活きのいいイレブンはオシム監督の指導で大きく成長した。このシーズンは優勝争いにも顔を出すなど結果も残している。1stステージで初優勝に肉薄するも、初めての経験に選手たちは普段どおりのプレーができず、優勝は逃がした。それでも2ndステージも2位に入り、年間で3位とクラブ最高の成績を手にした。

 この年、後に日本屈指の司令塔となる中村憲剛がプロ入りしている。中央大学時代に川崎フロンターレの練習に参加し、そこでのパフォーマンスが評価され入団となった。持ち前の技術やパスセンス、視野の広さには定評があり、高校、大学と体格が大きくなるにつれて武器もさらに生きるようになった。決して鳴り物入りでの加入ではなかったが、初年度から主力として活躍。プロとしての礎を築いている。

 ナビスコカップ決勝は前年と同様、鹿島アントラーズと浦和レッズが顔を合わせた。2002年は小笠原満男の1点で鹿島が勝利していた。大会連覇がかかる鹿島は勝てばクラブ通算10冠目、浦和が勝てば初タイトルとなる。

 プライドをかけた戦いは一方的な展開となった。13分に山瀬功治のゴールで浦和が先制すると、48分にはエメルソン、56分に田中達也が決めて3-0とする。鹿島は60分に小笠原が2度目の警告で退場となると、終盤に再びエメルソンがネットを揺らして勝負あり。浦和が初タイトルを獲得した。

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