この年、世の中では何が?
ソフトモヒカンが日本で大流行【写真:Getty Images】
冬季五輪がアメリカのソルトレイクシティで行われた。日本選手団は善戦したものの、銀メダル、銅メダルともに1つに終わっている。
2002年は学習指導要領が見直され、公立校は完全学校週5日制となった。いわゆる「ゆとり教育」がスタートした年だ。以降、年配世代との価値観のギャップが凄まじく、「ゆとり世代」はネガティブワードとして社会に浸透していく。
朝鮮民主主義人民共和国による拉致問題への関心が高まったのもこの年だ。9月に日朝首脳会談が開かれ、10月には拉致された日本人5人が帰国した。
多摩川にアゴヒゲアザラシが出現。本来は北極圏に生息し、多摩川に現われるのは非常に珍しい。世間の関心の的となり「タマちゃん」と呼ばれるようになった。メディアでも大々的に取り上げられた。「タマちゃん」とともに2002年の新語・流行語年間大賞に選ばれたのが、「W杯(中津江村)」。賞を受け取ったのは大分県中津江村の坂本休村長だ。カメルーン代表のキャンプ地となったがチームの到着が4日遅れ、こちらも多くのメディアに取り上げられた。カメルーン代表はもちろん中津江村と坂本村長も一躍有名になった。
ワールドカップでは世界的スターを目の当たりにする機会にもなった。特に注目を集めたのがイングランドのデイビッド・ベッカムだ。甘いマスクに女性は虜となり、ソフトモヒカンなる髪形を真似する男性が激増。ベッカムフィーバーは一種の社会現象と言えるだろう。
ちなみにベッカム率いるイングランド代表は、グループリーグでアルゼンチン代表と対戦。4年前のフランス大会では報復行為で退場し、ベッカムは大バッシングを受けたが、この一戦ではベッカムが渾身のPKを決めて勝利。リベンジを果たした。
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