現実路線の整備が進む気配は感じられたが…
「攻守の切り替えもそうですし、全体的にコンパクトにしようというのは、やっていたので、それがすごく良かったのではないかなと思います」と話したのは大﨑。さらに連係部分について「僕ら最終ラインがうまく押し上げることができれば、ボランチの選手も、もう1つ前の選手を迷いなくつぶしにいけると思うから。僕らが主導権を持ってラインを上げて、チーム全体的に押し上げていければ」と、一歩先の展望についても語った。
リージョ体制での指導について、小川は「練習に関してはすごくハードに取り組めていたんですけど、サイドの守備の練習というのはそこまで確認はできなかった。やっぱり自分たちで保持してという形を作った訳で、そこを今は上げている段階だったので、なかなか失った時にどう奪うかというところが明確になっていなかった。そういう攻守両方において、これから改善していけると思っています」と話している。まずは攻撃を確立してから、守備というなかで、手が回り切っていなかったというところだったのだろうか。
吉田監督の就任により現実路線の整備が進む気配は感じられた。だが、その代償としてバルサ化という流れは停滞、もしくは頓挫するという可能性も否定できない。今後どのような方向性で進んでいくか、サッカーの戦術部分だけでなく、クラブとしての戦略も一層強く問われることになるだろう。
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