この年、世の中では何が?
人気者となった中山雅史【写真:Getty Images】
この年は世界が悲しみにくれた。F1ドライバーのアイルトン・セナさんが、レース中に事故死。34歳だった。史上最高のF1ドライバーと呼ばれ、日本でも人気が高かった。母国ブラジルでは英雄で、国葬が行われた。
日本人初の女性宇宙飛行士として、向井千秋さんがスペースシャトルで宇宙へ飛んだのもこの年だった。さらに次世代ゲーム機が続々と登場。11月にセガサターンが発売されると、翌12月にはプレイステーションが発売された。
今年3月に現役引退を発表したメジャーリーガーのイチローさん。安打製造機という異名をとるなど、類まれなるバッティングセンスで大活躍した。そんな同氏はオリックスに在籍していた1994年、史上初となる1シーズン200本安打を達成した。
Jリーグも引き続き盛り上がっており、お茶の間で見る機会も多かった。ジュビロ磐田は1994年からJリーグに参加したが、エースの中山雅史は前年のドーハの悲劇も経験するなど知名度は高かった。
すでにゴンというあだ名が定着していた中山は、金鳥の商標名で知られる大日本除虫菊の防虫剤のCMに出演。女優の桃井かおりさんと共演し、「タンスにゴン」で注目を集めた。またラモス瑠偉は永谷園の「お茶漬け海苔」のCMに出演。「日本人ならお茶漬けやろ!」というセリフが話題となった。
また、3月には人気サッカー漫画『シュート!』の実写映画も公開。当時まだ若手だったSMAPが主演を務め、今や伝説となった。ちなみに、当時ヴェルディに所属していたラモス瑠偉、武田修宏、藤吉信次も出演している。
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