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Jリーグ 6年前

大分FW藤本憲明、その得点力の真髄。ゴールゲッター出世の3要素、確信に満ちた8割の無駄【西部の目】

今季6年ぶりにJ1復帰を果たした大分トリニータは、現在5勝2敗で3位につける。ここまで6ゴールを挙げ、得点ランキングトップに立つ藤本憲明が好調なチームのけん引役だ。下部カテゴリーから実績を残し、J1の舞台でもその得点感覚を発揮。彼はなぜネットを揺らし続けられるのか。(取材・文:西部謙司)

シリーズ:西部の目 text by 西部謙司 photo by Getty Images

シンデレラ・ストーリー

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大分トリニータの藤本憲明【写真:Getty Images】

 近畿大学を卒業して佐川印刷SC(現在のSP京都)へ。午前は練習、午後社業。在籍4年目にはJFL得点王になるが、チームが活動休止となり鹿児島ユナイテッド(J3)へ移籍。鹿児島では2年連続でJ3得点王。そしてJ2の大分トリニータへ移籍し、今季チームとともにJ1へ。第7節時点で6得点、リーグ最多得点者だ。

 絵に描いたようなシンデレラ・ストーリーだが、ゴールゲッターならではの現象かもしれない。点取り屋は結果がすべて。得点さえしていれば成り上がっていくことは可能で、しかも得点力はリーグのレベルとはそれほど関係がないらしい。

 藤本憲明はJFL、J3、J2、J1と順調に得点し続けてきた。ゴールできる人がゴールし、上手くてもとれない人はとれない。どうもそういうものらしい。

 アマチュアから得点力でのし上がり、プレミアリーグ優勝を果たしたジェイミー・ヴァーディー(レスター・シティ)、パレルモのアマチュアクラブからスタートして1990年ワールドカップ得点王になったサルヴァトーレ・スキラッチなど、ゴールゲッターと出世物語は相性がいい。得点という目に見える結果、得点力はどんなチームもほしがる能力だということ、そしてカテゴリーに影響されにくい。この3点でカボチャは馬車になる。

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