思わぬ災難に…
退場を命じられ、遠くから戦況を見つめるユルゲン・クロップ【写真:Getty Images】
2008/09シーズンからボルシア・ドルトムントを率いることになったクロップは、3シーズン目となる10/11シーズンにブンデスリーガ制覇を達成する。
リーグ連覇の期待がかかるドルトムントは翌11/12シーズン、DFBポカール3回戦(ドイツ杯)でデュッセルドルフと対戦。当時2部のデュッセルドルフに対して、ドルトムントは前半に退場者を出し、苦しい戦いを余儀なくされた。
試合はスコアレスのまま延長戦を終えたが、PK戦に入る直前、審判への抗議を理由にクロップは退場を命じられてしまった。
試合はドルトムントがPK戦を制して、無事に4回戦進出を決めたものの、チームはさらなるアクシデントに見舞われた。なんとクロップがPK戦の最中に肉離れを起こしてしまったという。
選手時代はフィジカルが武器のディフェンダーとしてならしたクロップだったが、思わぬ災難に見舞われることとなった。
その後、DFBポカールを勝ち進んだドルトムントは、決勝でバイエルン・ミュンヘンと対戦。香川のゴール、ロベルト・レヴァンドフスキのハットトリックなどで5-2と圧勝し、カップ戦を制覇した。
ドルトムントはリーグ戦でも2位バイエルンに対し勝ち点8差をつけ、連覇を達成。翌12/13シーズンは、リーグ戦ではバイエルンに独走優勝を許したものの、チャンピオンズリーグでは決勝進出を果たすなど、クロップ率いるドルトムントは一時代を築いた。
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