現役引退と同時に監督就任
マインツで指揮を執るユルゲン・クロップ【写真:Getty Images】
1967年、ドイツ・シュトゥットガルトに生まれたユルゲン・クロップは、ドイツの下部リーグのチームを渡り歩く。そして1990年、ブンデスリーガ2部に昇格したばかりのマインツに加入した。
2000/01シーズン、2部を戦うマインツは開幕から低迷が続き、監督解任を断行したものの、降格圏へと沈んでいた。
状況を打開しようとしたゼネラル・マネージャーのクリスティアン・ハイデル(現シャルケスポーツディレクター)は2001年2月末、エックハルト・クラウツン監督を解任。後任として監督に据えたのは、直近に行われたグロイター・フュルト戦に先発していたマインツのベテランDFクロップだった。
33歳にして現役引退と同時に監督に就任したクロップは、現在の代名詞ともいえる4バックと攻撃的なプレッシングをチームに導入。するとマインツは直後のデュイスブルク戦に3-1の勝利を挙げた。
この勝利を皮切りに、マインツは7戦で6勝を挙げ、クロップはチームの建て直しに成功。その後も勝ち点を積み重ねたマインツは、リーグ戦を14位でフィニッシュし、見事に2部残留を果たした。
その後、クロップが率いるマインツは2003/04シーズンを3位で終え、クラブ史上初となる1部昇格を達成。クロップの名が全国に知れ渡ることとなった。