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マンU、バルサ戦大逆転も期待できる2つの理由。ホームで敗戦も今季最高の出来だった?

text by 内藤秀明 photo by Getty Images

鋭かったカウンターの切れ味

 一つはカウンターの切れ味が抜群だったことだろう。

 まずチームとして「どのようにバルセロナを倒すのか」の認識が統一されていたようだ。この日3-5-2のシステムで臨んだユナイテッドは、バルセロナがポゼッションする展開で、我慢強くスペースを埋めつつ状況に応じてマークを受け渡す守備を続けた。そしてプレスの網にパスが引っ掛けると、バルセロナの最終ラインの裏のスペースをシンプルに狙うことでカウンターからゴールを狙った。

 またユナイテッドは状況に応じてリトリートとハイプレスを使い分け、時には高い位置でボールを奪い、ショートカウンターを発動させることもあった。

「とにかくハードワークする。ボールを奪ったら前線に待ち構えるロメル・ルカクやマーカス・ラッシュフォードにボールを供給し、2列目も3列目も追い越していく」

 シンプルな戦い方だが迷いなくプレーできていたことでカウンターに関わる人数も普段より多く、結果ユナイテッドのカウンターには勢いがあった。

 また本職は左SBだが視野の広さとキック精度に定評のあるルーク・ショーを左CBとして、右サイドで使われることのほうが多いが左サイドで起用すれば相手を引き付けて縦パスを供給できるディエゴ・ダロトを左ウイングバックとして起用した点も良かった。おかげでバルセロナが素早い攻守の切り替えでボールを奪還しようとしてきても、落ち着いてボールを回して良い形でカウンターに繋げることができた。

 だからこそ最終的に枠内には飛ばなかったものの、シュート自体は10本も放っている。これはバルセロナの6本より多い。

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