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『PSGってなんかクールじゃん!』。BAPEにストーンズ…超異例コラボの意図を首脳に直撃

text by 小川由紀子 photo by Getty Images,Yukiko Ogawa

CLでは不振だが「スポーツ的に成功していないわけではありません」

 その最大の理由は、「パリのクラブ」だからだ。

 好みや系統はいろいろあれど、デザインやライフスタイル、モードといった分野で、パリには他の都市とは違った特別なブランド力がある。ここで2011年に就任して間もない頃、アル・ケライフィ会長にインタビューしたときの彼の言葉を思い出した。

「我々カタール人は、ロンドンやパリにことさら強い憧れを持っている。ロンドンにはすでにトップクラブがいくつもあるが、パリにはPSGしかない。つまり、PSGを手に入れることは、パリが持つ魅力をすべて自分たちのものにできるということなのです」

 その目論見どおり、PSGは、パリという街が持つ魅力、求心力、ブランド力を、そのままクラブのものにしている。そのためにはもちろんクラブも魅力的である必要があるが、過去にはデヴィッド・ベッカムやズラタン・イブラヒモビッチ、現在はネイマール、そして今世界でもっとも注目を集める若手エムバペという看板を揃えている。

 しかしそれでもやっぱり、サッカーではパッとしないと感じ、恐れながら、「中身がない、見た目だけのクラブ、というイメージを与えるリスクはないのか?」とアレグル氏に聞いてみた。

「CLに勝っていないからといって、スポーツ的に成功していないわけではありません。PSGは創立50年にも満たないが(49年)、国内で一番タイトルを獲ったクラブになっています。2011年に新体制になってからの伸びを見れば、スポーツ的にも大きな成功をおさめていることがわかるでしょう。

だいいち、スポーツ面でしっかりとしたプロジェクトがなければ、ネイマールやズラタン、ベッカム、エムバペのような選手はこのクラブには来ていないでしょうからね」

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